
Hans J. Wegner / Peacock Chair / Johannes Hansen
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デザイナー | |
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製造元 | Johannes Hansen |
素材 | チーク、オーク |
サイズ | W760×D760×H1030×SH360(mm) |
デンマーク・モダニズムを代表する椅子のひとつに数えられるハンス・J・ウェグナーのピーコックチェア(JH-550)は、彫刻的な造形と精緻な木工技術が融合した作品です。ヨハネス・ハンセン社との協業によって1947年に誕生した本作は、英国ウィンザーチェアの構造を基にしながらも、孔雀の羽根を思わせる背もたれの曲線によって独自の存在感を放ちます。ウェグナーが「椅子は人間に最も近い存在」と語った哲学が、細部にまで宿る設計思想です。
背もたれのスピンドルは、中心に向かって広がるように削り出されており、孔雀の羽を思わせる造形を生み出しています。この意匠は単なる装飾ではなく、視覚的軽さと力学的安定性を両立させるための精密な計算に基づいています。曲線のリズムが空間に優雅な陰影をつくり、静かな緊張感と有機的な美しさを同時に感じさせます。
制作を担ったヨハネス・ハンセン社は、当時のデンマークにおける最高水準の木工技術を誇る工房でした。職人たちは手作業による接合や調整を徹底し、極限まで無駄を削ぎ落としたシルエットを実現しています。座面にはペーパーコードが丁寧に編み込まれ、軽やかでありながらも長年の使用に耐えうる強度を備えています。
ピーコックチェアという名称は、同時代のデザイナーであるフィン・ユールが、その印象的な背もたれを見て名付けたと伝えられています。この逸話は、当時のデンマーク・デザイン界における相互の尊敬と交流を象徴するものでもあります。1940年代後半という時代背景の中で、この椅子は単なる日常家具ではなく、芸術と機能が結びついた造形表現の象徴として位置づけられました。
ウェグナーとヨハネス・ハンセン社の協働によって誕生したピーコックチェアは、職人の手仕事が生み出す構造的美と、人間工学に基づいた合理性が見事に融合した作品です。素材の質感、曲線の均衡、そして静けさを宿した佇まい。そのすべてが、北欧家具が世界的に評価される理由を語っています。
1947年にJohannes Hansenにより製造が開始され、現在ではPPモブラーにより
製造が続けられております。今回入荷の作品はJohannes Hansen製のオリジナルのお品です。
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