
Christian Dell / デスクランプ. model President / Kaiser Idell
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デザイナー | |
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製造元 | Kaiser Idell |
素材 | 真鍮 |
サイズ | W300×D300×H500×SH(mm) |
クリスチャン・デルが設計したKAISER idell 6631 Luxus(通称プレジデント)は、1930年代のドイツにおけるインダストリアルデザインの象徴といえる作品です。丸みを帯びたドーム型シェード、流れるようなアーム、重厚な円形ベースによって構成され、デスクランプの原型を確立したモデルとして知られています。特に真鍮(ブラス)で製造されたタイプは非常に希少で、同シリーズの中でも最も高級な位置づけを持っています。
デルはバウハウスで金属工房の職工長を務め、工芸と工業生産の橋渡しを担いました。バウハウスを離れた後にKaiser社と協働し、照明シリーズ「KAISER idell」を発表。ここで培われた規格化と機能主義の理念が、のちに6631 Luxusの設計に直結しました。「Idell」という名称は、「Idea」と「Dell」を組み合わせた造語であり、個人の創造性と工業的合理性を結びつける象徴となっています。
1936年に登場したModel 6631 Luxusは、シリーズの旗艦モデルとして紹介され、「President」という通称がつけられました。この名称は、上質な素材と構造精度を強調するための商業的呼称であり、当時のオフィスや役員室などの象徴的空間にふさわしい製品として位置づけられていました。真鍮モデルは標準仕様のスチール製に比べて加工が難しく、製造数が極めて少ないことから、現在ではコレクターズアイテムとして高い評価を受けています。
構造面でも、このランプは極めて洗練されています。シェードは光を効率的に反射し、作業に必要な明るさを保ちながら眩しさを抑制するよう設計されています。二重の角度調整機構と台座内のカウンターウェイトにより、自由な可動性と安定性を両立しており、当時としては非常に先進的な構造でした。これにより、実用性と工業的美しさを兼ね備えたランプとして高い完成度を示しています。
現在、KAISER idellシリーズはデンマークのフリッツ・ハンセン社によって復刻・生産が続けられています。真鍮の素材そのものが光を柔らかく受け止め、時の経過とともに深みを増す独特の輝きをまといます。その表情は、機能主義の枠を超えたクラフツマンシップの結晶であり、デルが追求した「Luxus(贅沢)」という理念を最も純粋な形で体現しています。量産のための設計でありながら、手仕事の痕跡と素材の質感が生む温度感は、復刻版にはない静かな迫力を備えています。単なる照明器具ではなく、時代を超えて光と造形の美を語りかける「工業芸術」として、今も多くのデザイン愛好家を魅了し続けています。
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